甲状腺

甲状腺の検査

甲状腺の病気は珍しくなく、女性では10人に1人以上に何らかの甲状腺の以上が見つかるという報告もあります。 甲状腺が全体に腫れている瀰漫性甲状腺腫と、こぶのようなものができる結節性甲状腺腫に大きく分かれます。
瀰漫性甲状腺腫の場合、甲状腺ホルモン値が正常の場合でも慢性甲状腺炎(橋本病)やバセドウ病のこともあるので、甲状腺自己抗体の検査も行うと良いでしょう。
結節性甲状腺腫の場合は、良性、悪性の鑑別が重要になります。専門医であれば触診で大まかなことは判りますが、血液検査に加えて、超音波検査や吸引細胞診といって細い注射針を刺して、直接甲状腺から細胞を取り、良悪性の鑑別を行う検査で診断を行います。
甲状腺癌は比較的頻度の高いものなので放置せず、専門医を受診してください。

バセドウ病

近年復帰した女性歌手もこの病気であることを記憶されている方も多いと思います。女性に多い病気ですが、男性もかかります。
首の腫れ、眼球突出、体重減少、動悸、手の震え、発汗など多彩な症状があります。しかしまったく自覚症状が現れない場合もあり、放置しているうちに悪化してしまうこともあります。自覚のない早期に発見されたのは幸運だったと思います。
この病気は自然には治りませんので、できるだけ早めに治療を受けてください。 治療法としては抗甲状腺薬というお薬を飲むことが一般的ですが、薬を飲めばすぐに良くなるとは限りません。服薬期間が長期に渡ることも多く、飲む量や飲み方にも個人差があります。根気よく治療を続けていかれることが肝要です。お薬以外に手術や放射線治療もあります。詳しくは医師にご相談ください。